研究課題/領域番号 |
16K05751
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能物性化学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
隅本 倫徳 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (40414007)
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研究協力者 |
藤本 斉
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 計算化学 / 複合物性 / 混晶 / 分子設計 |
研究成果の概要 |
分子配列および物性の異なる三種類のLiPc結晶系を参考にし,LiPcとの混晶構造形成の可能性を評価したところ,CuPcおよびFePcで、X-およびβ-type混晶モデル二量体の構造が安定に得られた。CuPcの場合はどちらの構造もLiPcとCuPc間の不対電子には相互作用がみられなかったが,LiPcとFePcの場合,不対電子間にπ-d電子相互作用を持つものが得られた。また,吸収スペクトルでは,純粋な結晶系では現れない吸収帯が1.0 eV以下に見られた。設計した混晶を合成してみたところ,X-LiCuの混晶膜が作製でき実測スペクトルもおおむね予測されたものと似通った結果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,分子間π-d電子相互作用を持つ混晶構造を計算化学により設計し,実際に合成し作製することを目的として行った。分子間π-d電子相互作用を持つ混晶構造の設計は可能となった。また,一種類ではあるが,実際に設計した混晶を合成することに成功し,計算化学と実験化学の新たな可能性を見出した点は非常に学術的意義が高いと考える。さらに設計した混晶の合成を進めていき,研究期間内に吸収スペクトルしかできなかった物性評価を行うことで,新たな機能性材料としての可能性も考えられる。本研究を遂行することで,新規フタロシアニン系材料創出への新たな一歩となるものと確信しており,この点からも社会的意義も高いと考える。
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