研究課題/領域番号 |
16K05755
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能物性化学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
松原 浩 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (20239073)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 有機二次電池 / 正極活物質 / ベンゾキノン / リチウムイオン電池 / DFT計算 / 有機正極活物質 / 二次電池 |
研究成果の概要 |
従来と比較して数倍のエネルギー密度を持ちサイクル特性に優れた二次電池有機正極活物質の開発を目的に、ベンゾキノン(BQ)多量体の合成と評価を行った。まずBQの二量体であるBBQを合成しその性能を調べたところ、正極活物質として優れていることが分かった。次にBBQに様々な置換基を導入しその効果を検証した。その結果、メトキシ基の導入がBBQのサイクル特性を向上させることが分かった。一方、BQを種々の架橋鎖で結合した化合物やBQ三量体は、BBQよりも性能が低下した。さらにBQやBBQ誘導体のLUMO準位をDFT計算で見積もったところ、作製した二次電池の出力電位との間に強い相間を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有機二次電池は重金属を使わないことから、環境負荷が小さく資源問題も発生しづらい次世代の電池である。本研究によりベンゾキノンを二量化したBBQが有機二次電池の正極活物質として優れていることが判明した。BBQは実用的な有機二次電池正極材料の有力な候補と言えよう。また、計算により見積もった活物質の軌道準位と電池の出力電位との間に強い相関があることを見出した。本研究は高性能有機正極活物質開発の端緒を開くととともに、活物質の構造と電池性能に関する理論的な指標の構築に寄与できたと考えられる。
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