研究課題/領域番号 |
16K05791
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子化学
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
杉原 伸治 福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (70377472)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 水素結合 / ラジカル重合 / 精密重合 / RAFT重合 / ビニルエーテル / 温度応答性 / 重合誘起自己組織化 / 高分子合成 / 反応場 |
研究成果の概要 |
ビニルエーテルは,側鎖に電子供与性を持つためほとんど単独重合が進行しないとされている。そこで,新規な水素結合反応場におけるビニルエーテルの(精密制御)ラジカル重合を検討した。アルカリ水系で2-ヒドロキシエチルビニルエーテル(HEVE)の単独ラジカル重合を実施したところ,40-60 wt%水溶液で重合が100%進行することがわかった。また,HEVEと他のビニルエーテルや酢酸ビニルの共重合も,モノマー間(エーテル酸素と水酸基)の水素結合が鍵となり重合を進行させることがわかった。そこで,これらの結果を利用して,LiOH水でのビニルエーテルの(精密制御)ラジカル単独重合も実施した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「高分子」を新たに合成する方法を見い出すことは,新しいマテリアル創出の第一歩である。特に,全世界で生産される高分子の50%以上は,対応するビニルモノマーのラジカル重合で合成されている。そのような背景を鑑みると,これまでにラジカル単独重合が不可能と言われてきたモノマーの中の一つである「ビニルエーテル」ポリマーに着目し,そのラジカル単独重合に成功した本研究結果は,学術的意義が高いと言える。また,この成果は,従来の工業的なインフラを変更することなく高分子を合成できる点で,社会的意義も大きい。
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