研究課題/領域番号 |
16K05807
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分析化学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
横川 雅俊 筑波大学, 数理物質系, 助教 (50447885)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 微生物 / BioMEMS / バイオセンサ / 表面増強ラマン散乱 / マイクロ・ナノデバイス / 光物性 / バイオマス |
研究実績の概要 |
本研究では、単一微生物の挙動を迅速かつ高感度で分析することを目的に、微小流体技術、微小空間における細胞培養技術、微量液滴中の高感度センシング技術を新規に開発する。具体的には、1,000,000個を越えるpLオーダーの微小細胞培養空間を作成し、活性汚泥中に含まれる微生物の活性及び各種シグナル物質や抗生物質の与える影響を網羅的に評価し、有用微生物の探索システムの構築を試みた。 まず、センシングで用いる金属ナノギャップ型光アンテナ(ONA)を作製した。シード法により金ナノロッドを合成し、これを金-チオール反応を利用した化学修飾を介して互いに連結することでONA構造を作製した。ONAは、単独の金ナノロッドと比して100倍以上強いラマンシグナルを示し、単一ONAからのシグナルを容易に検出することが出来た。また、このONAは還元的雰囲気下において構造が崩壊し、その結果としてラマンシグナルが著しく減少するため、発電細菌特異的な高感度センサとして利用可能であることが確認された。 続いて微生物の単離および培養の場として、マイクロゲルカプセル(MGC)を開発した。MGCは、微生物の増殖に必要となるタンパク質や低分子化合物などに対しては高い透過性を示すが、微生物は通さないゲル薄膜で覆われた中空構造を持つ。これにより、単一の微生物を隔離し他の微生物等と混ざり合わない状態で培養することが可能となった。この微小なカプセル内において微生物が単一コロニーを形成することから、セルソーターを用い一括して分光学的に分析することができ、増殖の見られたカプセルのみを選択的に分取することも出来た。最後に、ONAとともに得られた微生物内包MGCをチャンバーアレイデバイスへと導入し、顕微ラマンシステム下において、微生物の分光学的特性を一括して分析するシステムを構築し、初期データを得ることが出来た。
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