研究課題/領域番号 |
16K05843
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生体関連化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
坂口 怜子 京都大学, 高等研究院, 特定助教 (80723197)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 細胞応答制御 / ガスバイオロジー / タンパク質工学 / 神経分化 / シグナル伝達 / 一酸化窒素 / 機能性材料 / 多孔性材料 / 神経科学 / ケミカルバイオロジー / 生物・生体工学 |
研究成果の概要 |
一酸化窒素(NO)は、生体内でシグナル分子として働いており、血管拡張や免疫系での研究は進んでいるが、神経系における作用については詳しい分子機構が明らかになっていない。 本研究では、NOのシグナル分子としての役割を解明するために、ラット由来細胞などを用いて、新規に開発された光応答性NO放出材料に対する応答を評価した。その結果、神経細胞突起のNO依存的な収縮応答を発見した。また、NO応答性Ca2+チャネルと、細胞内NO産出酵素が、アダプタータンパク質を介して相互作用することを突き止め、Ca2+とNOシグナルを効率よく増幅するメカニズムを見出した。更に、生体内でNOを検出するセンサーを開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、一酸化窒素とその産出酵素が生体内で果たしている役割について明らかにした。生体内でシグナル分子として働いているNOが神経軸索伸長に関与するという知見から、神経変性疾患の発生機構やその治療、進行を抑制する手法の開発に資すると期待される。 また、本研究で見出された、NO産出酵素とCa2+チャネルの機能連関は、生体で血流量の調整を担う血管拡張のメカニズムに光を当て、循環器系疾患の機構の理解に役立つと考えられる。さらに、本研究で開発された、生体内でNO産出をリアルタイムに検出することができるタンパク質ベースセンサーは、診断法への応用が期待される。
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