研究課題
基盤研究(C)
我々はブロモフルオロ酢酸エチルをアキラルな含フッ素出発原料として、単工程でポイントフッ素化糖を合成する手法を開発した。鍵工程である向山アルドール反応では、ルイス酸の種類や当量を適切に選択することで、4種類のポイントフッ素化糖を作り分けることにも成功した。また、酵素による速度論的光学分割を行うことで、中間体を光学活性体として得られたため、光学活性ポイントフッ素化糖の作り分けに成功した。
これまで非天然の単糖は天然に存在する単糖を出発物質として誘導する場合が多く、今回合成標的としたポイントフッ素化糖についても同様であった。そこで我々はポイントフッ素化糖を石油由来の小分子を出発原料にして、単工程で合成することを目指した。その結果、向山アルドール反応を鍵工程としたポイントフッ素化糖の合成に成功し、酵素(リパーゼ)を用いることで光学活性なポイントフッ素化糖の合成も達成した。このようなポイントフッ素化糖は糖関連酵素の阻害剤として機能する可能性があり、有用分子の新規合成法の開発につながったと考えている。
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