研究課題/領域番号 |
16K05859
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生体関連化学
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研究機関 | 順天堂大学 (2019) 国立研究開発法人理化学研究所 (2016-2018) |
研究代表者 |
柳沢 達男 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (10450420)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 翻訳 / バイオテクノロジー / タンパク質 / アミノアシルtRNA合成酵素 / tRNA / ケミカルバイオロジー / 病原性細菌 / 抗生物質 / 翻訳後修飾 / 非天然型アミノ酸 / X線結晶構造解析 / クロスリンカー / 細菌 / 酵素 / 蛋白質 |
研究成果の概要 |
翻訳因子EF-Pは細菌由来のL字型タンパク質で、遺伝暗号翻訳においてプロリンが連続する配列で起こるリボソーム停滞を解消するタンパク質である。髄膜炎菌由来のEF-PではL字先端のアルギニン残基がラムノシル化されることがその活性に非常に重要である。研究代表者らは髄膜炎菌由来EF-Pのラムノシル化修飾酵素EarPとEarP/EF-P複合体の結晶構造解析に成功し、Arg32ラムノシル化活性に重要なアミノ酸残基を同定すると共に、ドッキングシミュレーションにより反応に適切なラムノースのコンフォメーションを推定して、EF-P(Arg32)ラムノシル化の反応機構について提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
EF-PやEF-Pの翻訳後修飾は細菌にだけ存在し、一方ヒトなどの真核生物では全く修飾が異なるeIF-5AがEF-Pの役割を担っている。ラムノシル化修飾酵素EarPは髄膜炎菌、淋菌緑膿菌、百日咳菌、セパシア菌などの臨床的に重要な病原菌にのみ存在する。従って細菌にしか存在しないEF-P修飾酵素を阻害する化合物を設計すれば感染症を引き起こす病原菌や薬剤耐性菌に対して副作用の無い有効な抗菌薬にすることが期待できる。このような阻害剤を開発することで、ヒトやその体内に存在する腸内細菌、常在細菌に悪影響を及ぼさず、特定の病原細菌のみを退治できる有効な抗菌剤の開発に繋がると期待される。
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