研究課題/領域番号 |
16K05898
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機・ハイブリッド材料
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
仲程 司 近畿大学, 理工学部, 准教授 (10375371)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 分子アクチュエーター / 酸化還元反応 / 金ナノ粒子 / センシング材料 / 超原子価結合 / 機能性分子 / 構造制御 / ベルト状構造 / 包接空間 / 金属ナノ粒子 / ハイパーバレントジカチオン / 環状セレン化合物 / コンフォメーション制御 / 光学的センシング機能 / カルコゲン元素 |
研究成果の概要 |
蛍光特性に優れたピレン基を含有する新規な環状化合物(SeAPy)と、その2電子酸化体(SeAPy2+)を合成した。電気化学的測定や単結晶X線構造解析を用いることで、これらの分子が2つの電子をやり取りすることで(2電子酸化還元反応)、可逆的に分子の形を大きく変えながら、何度でも行き来できる分子であることを明らかにした。さらに、SeAPyとSeAPy2+ が異なる蛍光を示した事から、電子の受け渡しが直接肉眼で観察出来る分子である事を発見した。最後に、SeAPy2+ によって保護された様々な貴金属ナノ粒子が、SeAPyと貴金属イオン塩の混合溶液に紫外線を当てるだけで合成できることも発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
セレンが有する高い酸化還元能と、複数の窒素-セレン原子間で生じる可逆的かつ再現性の高い超原子価結合の形成・開裂反応を活用して新たな駆動メカニズムを有する分子アクチュエーターを構築する試みは、独創的であり大変興味深いと考えている。目には見えない電子の受け渡しを光学的に検知できる新たなセンシング材料への応用や、光照射によって電子の授受を行う分子合成と、これを用いた金属ナノ粒子複合体の合成は他に類を見ない挑戦的な試みであると考えている。可逆的な分子の構造変化を活用して様々な機能性を持つ材料への展開も期待できる本研究は、機能性分子の応用と活用の場を探っていく試みの一つとして非常に意義深いと考えている。
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