研究課題/領域番号 |
16K05942
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機工業材料
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研究機関 | 成蹊大学 (2017-2018) 名古屋市立大学 (2016) |
研究代表者 |
藤田 渉 成蹊大学, 理工学部, 教授 (50292719)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 幾何フラストレーション / 磁気的性質 / 結晶成長 / 結晶構造 / 銅水酸化物 / 配位高分子 / 水酸化銅 / スピンフラストレーション / 水素結合 / 構造相転移 / 配位高分子錯体 / 水酸化物 / 磁性 / フラストレーション / 磁気相転移 / 量子スピン系 / 相転移 / 磁性スイッチ / 構造解析 / 結晶育成 |
研究成果の概要 |
幾何フラストレーション磁性体が示す新規物性現象の探索や、電場などにより磁気的性質をコントロールできる磁性体の開発を目指して、銅水酸化物と水素結合を有する配位高分子錯体の合成、構造解析、物性測定を中心に研究を実施した。銅水酸化物と有機アニオンを組み合わせて多数の誘導体を作成し、基底反磁性状態を有するダイヤモンド鎖ネットワーク磁性体を発見した。また、強い水素結合を有する配位高分子錯体が示す構造相転移のメカニズムを検証するため、重水素置換した誘導体を作成した。重水素置換を施すと、構造相転移を示す温度が約60 K上昇したことから、水素結合におけるプロトンの状態が構造相転移に関与することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義としては、銅水酸化物の合成方法を確立し、良質な試料の提供を可能にした点にある。幾何フラストレーションがもたらす新規物性現象の候補物質の裾野を広げたことを意味する。また、水素結合を有する配位高分子錯体において、見出した重水素置換効果は水素結合の状態が物質の磁気的性質に大きな影響を与えうることを実証したことに相当している。今後、さらなる物質探索を行うことで、有用な機能を有する磁性物質の発見に繋がり、社会貢献できるものと考えている。
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