研究課題/領域番号 |
16K05989
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
大塚 年久 東京都市大学, 工学部, 教授 (40233176)
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研究分担者 |
岸本 喜直 東京都市大学, 工学部, 准教授 (20581789)
小林 志好 東京都市大学, 工学部, 准教授 (90295014)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 機械材料・材料力学 / 損傷力学 / 熱サイクル疲労 / マルチフィジックス / マルチスケール / 積層構造 / 薄板構造 / 二次電池 |
研究成果の概要 |
本研究では,高容量二次電池の熱サイクル疲労損傷の本質である電極材のき裂の発生について,その微視的なメカニズムならびにき裂の発生条件,マルチスケール解析による解析結果と実際の挙動との整合性を,静的引張試験と平面曲げ疲労試験を通じて調査した.顕微鏡観察によって,微視的にはバインダーが電極材の構造を支えており,電極材における巨視的なき裂の発生は,微視的にはバインダーの破断であることがわかった.静的引張試験および平面曲げ疲労試験の結果を踏まえて,電極材の微視的な構造を単純な結晶格子で近似した解析手法によって電極材のき裂発生条件に相当する引張強度およびS-N線図を予測できる可能性のあることがわかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国の送電インフラを維持するには発電した電気を効率良く運用できるようにすることが喫緊の課題であり,国内の使用電力に相当するエネルギーを一時的に蓄電できる電池が必須である.このような高容量の電池の十分な耐久性と安全性を保証する際,蓄電性能の劣化や電池の故障の起点となる電極材の疲労損傷に対する理解が不可欠であり,本研究ではその微視的なメカニズムを解明するとともに予測方法を構築できた.今後,電場および伝熱場と連成するマルチフィジックス解析を導入すれば,電極材の実環境下での劣化予測が可能になるになるとともに,電池の内部構造を最適化することによって,発電特性や放熱特性の経時劣化の緩和を実現できる.
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