研究課題/領域番号 |
16K06090
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
脇本 辰郎 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (10254385)
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研究協力者 |
荒賀 浩一
加藤 健司
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 抵抗低減 / 界面活性剤 / ミセル / 蛍光プローブ / せん断誘起構造 / 蛍光測定 / 流体工学 / 省エネルギー |
研究成果の概要 |
管内を流れる液体にある種の界面活性剤を添加すると流動抵抗が著しく低減することが知られている.これは,液体内に活性剤分子の集合体であるミセルが形成され,さらにそれが流れの中で大きな組織構造を形成して,乱れの生成を抑制するためと考えられている.しかしこれまで,そのミセルの組織構造が管内のどこで形成されているのかを調べる手段が無く,抵抗低減の機構が十分に理解されていなかった.本研究では,ミセル内に取り込まれる性質を有する蛍光プローブを液体に添加し,溶液からの蛍光を調べることで組織構造の形成場所を調べた.その結果,管壁付近で形成されるミセル組織構造が乱れを抑制していると解釈できることが分かった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果の学術的意義として,まず新しい測定法の提案がある.蛍光プローブ法により,これまで不可能であったミセルの高次組織構造を局所的に検出することが可能となった.また,測定結果から,管壁付近で形成されるミセル組織構造が乱れを抑制していることを明らかにしたことにも大きな意義がある.乱流の乱れはバッファー層と呼ばれる管壁近傍の層で発達することが知られており,ミセル組織構造はこのバッファー層の流れを変えているものと考えられる.活性剤添加による抵抗低減機構が明らかになれば,液体輸送の大幅な省エネ化が可能となるので,この研究成果は社会に大きな貢献をもたらすものでもある.
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