配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
研究成果の概要 |
多孔質の多様な機能を利用して, 熱源からの熱のみにより, 液体燃料から水素を発生させるパッシブプロセスにおいて, 燃料の予熱, 気化, 反応の各過程に適した物性の異なる多孔質粒子を反応器内に積層配置することにより, 液体予熱域, 蒸発域, 反応域(乾燥域)の3領域が形成し, 液体と蒸気が安定して流れるための条件を, 3領域それぞれにおける流体の力学的視点(圧力損失と毛管力との釣り合い)から実験・理論的に明らかにし, 各要素プロセスの制御性とプロセス全体の効率を向上させ, 水素を効率よく生成するための, 充填層内の熱流体現象の解明を行い, 反応器設計の指針を得た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の提案プロセスは, 加熱蒸発により増進される毛管力により多孔質粒子充填層触媒反応器内に誘起される原料供給と生成物排出の流れを利用して, 液体燃料から水素をパッシブに発生させるものであり, 予熱域, 蒸発域, 反応域に適した粒子を用いることにより, 制御性や効率に優れたプロセスを構築でき, 加えて反応器の可撓性により既設設備に密着設置でき, 廃熱を水素生成用燃料の加熱, 蒸発, 反応に利用できる。得られた水素は炉などの燃料に添加してトータルの燃料消費量を抑制することができ, また燃料電池等の燃料に用いてエネルギー変換効率向上に資することも可能である(化学再生に資する)。
|