研究課題/領域番号 |
16K06151
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機械力学・制御
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
坂本 秀一 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (40211932)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 吸音材料 / 植物由来材料 / 建築構造・材料 / 公害防止・対策 / 廃棄物再資源化 |
研究成果の概要 |
バイオマスを応用した多孔質吸音材料として、稲藁・古紙などの吸音特性の実験・理論的な解明を行った。 管状植物を斜め配置した場合の導波管効果の確認と、斜め入射吸音率の測定を行った。管状の植物により、導波管効果が表れて吸音材の見かけの厚さが増大する効果を、装置を製作して測定した。また斜め入射吸音率について理論的な検討も行った。 稲藁間の隙間、円管状の隙間、同心円状の隙間、を統合した吸音特性の理論解析と実験を行った。さらに、古紙を束ねた構造については、積層した段ボール形状の断面に関する実験および理論解析を行った。これらについて、実験値と計算値を比較した結果、良い一致が得られ、計算モデルが検証された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多孔質吸音材料は、連続気孔の内壁における空気の粘性摩擦による音の減衰を利用している。イネ科などの被子植物では、死んだ細胞の壁の一部が無くなり、細胞壁が連続的な道管を形成する。この天然の連続気孔は、優れた吸音材料となる。 稲藁をこのような形態で吸音材料に応用した例はなく、また、段ボール形状の断面についても、系統立った研究はなく、学術的意義が大きい。 これらの知見は熱交換器や触媒など工業的に有用である。本研究は「低コストで製造に多くのエネルギーを要しない材料は、農業等の副産物に存在する」事に着目した。天然素材の活用は、農業と建設業、工業などとの共存共栄をもたらし、持続可能な社会に貢献する。
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