研究課題
基盤研究(C)
酸化ニッケル(NiO)をはじめとするワイドギャップ酸化物半導体から構成される、「紫外線のみ吸収し発電する透明な太陽電池」で得られた電力を用いて「透明なCO2センサ」を駆動させるシステムを、透明基板上に積層して作製した。また、透明なp型・n型の薄膜トランジスタも併せて試作し「透明インテリジェンスマートウィンドウ」実現のための基礎研究を行った。更に、NiO/各層界面に積層時に生じるスパッタダメージが低減するよう、RFパワーなどを調整することにより、界面再結合が抑制され、太陽電池・センサともに特性が大幅に向上することを明らかにした。
これまでNiOを絶縁体や誘電体、光触媒などの材料として使用した報告例は多いが、半導体として研究し太陽電池に応用している例は国内外ともに非常に少なく、NiOを用いた太陽電池・エネルギーハーベストデバイスを作製すること自体が独創的であった。本課題が遂行されたことにより、(I) NiOなど高品質薄膜堆積技術の確立、(II) 高効率透明太陽電池・スマートウィンドウ作製プロセスなどへの応用の提案、 (III) エコで設置が容易な高機能性窓ガラスやビニルハウスなどのイノベーションの創出などの波及効果への期待、更に、(IV) 今後のNiO系材料の研究活性化・高効率化に向け一石を投じる事ができたと考える。
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