研究課題/領域番号 |
16K06565
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
三辻 和弥 山形大学, 工学部, 教授 (90292250)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 杭基礎建物 / 不整形地盤 / 東日本大震災 / 耐震設計 / 地震観測 / 常時微動観測 / 数値解析 / 有限要素法 / 建築構造・材料 / 耐震 / 構造工学・地震工学 / 地盤工学 / 防災 |
研究成果の概要 |
2011年東北地方太平洋沖地震で見られた、傾斜した支持層の建つ杭基礎建物の被災原因を推定する数値解析を行った。この建物では杭支持層が傾斜しているために、杭長が南側より北側のほうで最大10m長くなっている。このような杭支持層の傾斜による地震被害への影響を検討するため、これまでの観測記録に基づき、解析モデルを作成して本震のシミュレーションを行った。その結果、地震時には建物の回転挙動により、短い杭には長い杭よりも大きな応力が生じており、調査結果をある程度裏付ける数値解析結果となった。また、杭支持層が傾斜した建物モデルによる数値解析を実施し、支持層傾斜角と杭頭部の応力との関係を評価した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国土の広くない日本では、複雑な敷地条件に中高層建物を建設する例が数多く見られる。杭支持層が傾斜した建物では建物を支持する杭長が構面によって異なるため、杭頭部に発生する応力が複雑な状態となる。本研究では、杭支持層の傾斜に起因する杭長の違いにより、1)杭剛性の違いから杭応力に差が出ること、2) 建物の回転挙動が励起され、短い杭により大きな応力が生じること、を指摘した。これらの成果は、これまでの杭基礎の耐震設計には考慮されていなかった内容であるとともに、杭支持層が傾斜した建物の杭基礎設計や耐震改修を検討する際の有意義な基礎資料となる。
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