研究課題/領域番号 |
16K06702
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属物性・材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐久間 昭正 東北大学, 工学研究科, 教授 (30361124)
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研究分担者 |
栂 裕太 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 磁性・スピントロニクス材料研究拠点, NIMSポスドク研究員 (70641231)
三浦 大介 東北大学, 工学研究科, 助教 (90708455)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ギルバート緩和 / スピン動力学 / 第一原理計算 / 遷移金属 / トルク相関法 / スピン軌道相互作用 / 異常ホール効果 / 結晶磁気異方性 / スピン流 / スピンポンピング / スピントルク |
研究成果の概要 |
本研究は、主に磁性多層膜などの磁気的不均一系や磁性体内に非一様な磁化運動(スピンゆらぎ)がある場合のギルバート緩和定数に関する理論的検討である。その結果、積層界面におけるスピン流をあらわに考慮したモデル計算と多層構造の電子状態から第一原理計算により直接計算したαは定性的にほぼ同様の振る舞いを示すことがわかった。このことから、多層膜系におけるスピンポンピング効果は、多層膜全体を一つの系(バルク)とみなした従来のトルク相関法で適切な形で反映されると考えられる。また、スピン揺らぎ(磁気構造の乱れ)は電子の散乱によるバンド間遷移を助長するのでαは増大する方向に働くことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
磁気デバイスの高速動作と低消費電力には磁化回転に際してのスピンの緩和時間が大きく関わっている。一般にスピンの緩和定数は磁化の反転時間に深く関わり、さらに量子コンピュータにおいてはスピン才差運動の位相緩和時間にも関係していることから、その制御と起源についての関心が急速に高まってきている。本研究は(微小)強磁性体におけるスピン緩和の起源とその支配因子に関する理論研究であり、近年の磁気工学の課題解決に寄与し得るテーマである。
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