研究課題/領域番号 |
16K06766
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 豊人 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (20455851)
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研究協力者 |
高木 成幸
池田 一貴
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | エネルギー材料 / 結晶構造 / 振動ダイナミクス / 錯体水素化物 / 格子振動 / X線回折 / 中性子回折 / 構造・機能材料 / 水素 / 量子ビーム |
研究成果の概要 |
共有結合性の水素で構成される錯体水素化物は、高密度に水素を含有するため水素貯蔵材料への応用が期待されるが、その形成(水素化)・分解(脱水素化)反応の機構解明が課題の一つに挙げられる。申請者は、錯体水素化物の形成過程において、新たな中間相の存在を発見するとともに、脱水素化反応では、水素の周りの化学結合が弱体化され、水素放出に至ることを明らかにした。この水素化反応は室温で進行し、金属元素の配列が維持されていた。このため、錯体水素化物の水素化反応前後での金属配列維持が、その反応を促進させるための要因であり、適度な条件(室温)で高密度に水素を貯蔵する材料開発の指針の重要な要素の一つに挙げられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究から、これまで未解明であった高密度に水素を含有する錯体水素化物の形成・分解反応機構が明らかになるとともに、室温で錯体水素化物の形成反応が進行するための知見が得られた。これらの結果により、将来の水素社会で不可欠な室温付近で水素を高密度に貯蔵できる材料を実現することが期待される。 また、本研究では、原子・分子の観点で得られた知見を材料特性にフィードバックし、錯体水素化物の形成・分解機構を解明した。このような研究遂行方法と得られた知見は、無機物質の新規物質探索研究の全般において不可欠な情報であり、化学、物理学、材料科学、結晶学など学術的な分野の発展にもつながる。
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