研究課題/領域番号 |
16K06801
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
材料加工・組織制御工学
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
清水 徹英 首都大学東京, システムデザイン学部, 助教 (70614543)
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研究協力者 |
楊 明
Helmersson Ulf
Keraudy Julien
Viloan Rommel Paulo
Boyd Robert
寺西 義一
小宮 英敏
早川 直人
高橋 和樹
山村 雄大
Adzahni Silmina
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 炭窒化ホウ素膜 / HiPIMS / 質量分析 / イオン / 基板パルスバイアス / 硬質膜 / 靭性 / 炭化ホウ素 / 基板パルスバイアス電圧 / 遅延印加時間 / イオン種 / パルス幅 / ピーク電流密度 / 反応性スパッタリング / パルス周波数 / イオンエネルギー / スパッタリング / 高靱性化 |
研究成果の概要 |
HIPIMS法特有の柔軟なプラズマ特性の制御性を活用し、基板パルスバイアス電圧の遅延印加システムの構築により、各構成イオン種がBCN膜形成に果たす役割を検証した。質量分析によるプラズマ診断に基づきBCN薄膜を形成した結果、N2(1+)フラックスの低減およびB(1+)・C(1+)イオンの運動エネルギーの増大により、B-C結合状態が優先的に形成され、hB-N由来の結合種が減少する傾向を明らかにした。最終的に薄膜の靭性の指標を表すH3/E*2値にしてH3/E*2=0.11 を有する高靭性なBCN膜の形成が達成された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高強度・高靱性・低摩擦化と優れた熱的・化学的安定性を両立した硬質膜として期待される硬質BCN 膜の形成において、それらを構成する各イオン種が及ぼす影響について深く議論された研究例はこれまで極めて少ない。本研究成果は、HiPIMSプラズマの特有性に着目しこれを明らかにするものであり、薄膜工学的観点からもその一起点を築く基礎的研究としてその学術的な意義は大きい。さらにHiPIMS 技術の柔軟なプロセス制御性は、BCN膜特有の幅広い膜特性を実現する可能性を多いに有しており、硬質被膜産業をはじめとした日本の製造技術分野をさらに前進させる上で重要な取り組みである。
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