研究課題/領域番号 |
16K06997
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
熊本 奈都子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (30467584)
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研究分担者 |
鵜川 眞也 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (20326135)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 成体脳神経新生 / ASIC1a / ASIC / 神経回路形成 |
研究成果の概要 |
酸感受性イオンチャネル1a(acid-sensing ion channel 1a: ASIC1a)は、水素イオンで開く陽イオンチャネルである。我々は、TagRFP-V5-ASIC1aノックインマウスを免疫組織染色することで、ASIC1a蛋白質が成体脳海馬神経新生初期から発現してることを見いだした。また、ASIC1a発現抑制やASIC1a阻害剤が海馬新生ニューロンの発達を抑制することが明らかになった。これらのことより、正常成体脳において、ASIC1aが海馬神経新生の制御に関与することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳梗塞などの虚血性脳血管障害で起こる脳機能障害の治療は、リハビリテーションが主流であり、有効な薬物治療法は確立していない。ASIC1aは、シナプス小胞から開口放出される水素イオンをシナプス後膜において受容することで神経可塑性に関与している。我々は、正常脳において、ASIC1aが海馬の新生ニューロンに発現し、神経新生に関与することを見出した。虚血脳では局所的な水素イオン濃度の上昇が伴うため、ASIC1aが活性化すると考えられる。本研究で得られた知見により、ASIC1aが神経の再生を促進するための創薬ターゲットになり得る可能性が示唆された。今後、虚血脳におけるASIC1aの作用を調べる必要がある。
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