研究課題/領域番号 |
16K07000
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
|
研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
片山 圭一 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20391914)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | Rhoファミリー低分子量Gタンパク質 / 大脳皮質神経細胞 / 神経細胞死 / 神経細胞移動 / 大脳皮質 / 大脳皮質層形成 / Small Rho GTPase / 樹状突起形成 / 軸索投射 |
研究成果の概要 |
本研究ではRhoファミリー低分子量Gタンパク質の神経細胞移動および大脳皮質層形成における役割について解析を行った。子宮内胎児脳電気穿孔法を用いてRac1、RhoAおよびCdc42を大脳皮質神経細胞で欠損させても神経細胞の移動や最終的な配置に大きな変化は見られなかった。それに対して、Rac1とRac3を大脳皮質の神経細胞で共に欠損させると、出生直後の大脳皮質はほぼ正常であるが、その後神経細胞がアポトーシスによって死んでいくことを発見した。以上より、Rhoファミリー低分子量Gタンパク質は神経細胞の移動には必須ではないが、Racは神経細胞の生存に重要な役割を果たしていると考えられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではRacを欠損させると神経細胞がアポトーシスによって死んでいくことを発見した。アルツハイマー病や筋萎縮性側索硬化症などの神経変性疾患における神経細胞死にRhoファミリー低分子量Gタンパク質の発現異常が認められるという報告も多数存在しているため、これらの病態を含めた、様々な病的・生理的な神経細胞死にRhoファミリー低分子量Gタンパク質が関与している可能性は非常に高いと考えられる。本研究で開発した実験系は神経細胞死のメカニズムの研究や、神経変性疾患における神経細胞死を抑制する方法を探索するモデルとして非常に有用であると考えられる。
|