研究課題/領域番号 |
16K07017
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
大西 哲生 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 副チームリーダー (80373281)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 均衡型転座 / 統合失調症 / 双極性障害 / ChIP seq / マイクロアレイ / ノックアウトマウス / 転写因子 / 均衡型染色体転座 / 電気生理 / モデルマウス / 行動実験 / レアバリアント / クロマチン免疫沈降 / 発現制御 / 脳神経疾患 / 脳・神経 |
研究成果の概要 |
統合失調症や双極性障害に代表される精神疾患は根本的な原因は不明で、治療法、予防法も開発されていない。ごく一部の患者には転座、大きな欠失等が染色体に認められるものがいる。本研究では均衡型転座を持つ統合失調症患者と転座点に存在するLDB2遺伝子に着目した。この遺伝子は脳の局所で高い発現を示すこと、この遺伝子を破壊したマウスは統合失調症や躁状態を思わせる行動変化が見られること、これらの変化には扁桃体や海馬といった脳領域の機能異常が関わっていること、LDB2は染色体上の多くの領域に結合することにより転写制御を行うことなどを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、4番染色体と13番染色体の間の均衡型転座を持つ稀な統合失調症症例に着目し、遺伝子ノックアウト動物の解析等からその原因遺伝子がLDB2である可能性、転写調節因子と考えられるLDB2が制御する遺伝子発現ネットワークを明らかにすることができた。その遺伝子発現ネットワークの異常を介して、統合失調症や双極性障害における一部集団の病態生理を分子レベルで理解することができる可能性を秘めるものであり、極めて貴重な研究成果となった。また本研究の成果は、精神疾患のバイオマーカー研究にも貴重な情報を提供した。
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