研究課題/領域番号 |
16K07018
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
宮坂 信彦 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 副チームリーダー (70332335)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 匂い / 嗅覚 / 神経回路 / 脳 / 生得的行動 / ゼブラフィッシュ / 学習 / 記憶 / 行動 / 意欲 / 遺伝子工学 / 嗅球 / 記憶学習 / 神経科学 / 脳・神経 / 動物 / 遺伝子 |
研究成果の概要 |
匂いの入力から行動出力に至る神経回路メカニズムの解明を目的として、特定の嗅覚行動にリンクして活性化する高次脳領域の同定を行った。食物に由来するアミノ酸やATPはゼブラフィッシュの誘引行動を引き起こし、終脳や視床下部の特定の神経核を共通して活性化した。一方、忌避行動を引き起こす警報フェロモンは、終脳や視床下部において、食物の匂いとは異なる神経核を活性化した。さらに、匂いとエサ報酬の連合学習によって、特定の視床亜核が活性化することが明らかになった。以上のことから、嗅球に表現された匂い分子の化学構造の情報は、異なる高次脳領域によって読み取られ、適切な行動出力へと変換されることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳がどのように外界の情報を読み取り適切な行動に至るのかという問題は、生命科学の重要なテーマの一つであり、その解明は人の精神活動の理解につながる。本研究において、匂いの情報は一次中枢から複数の高次脳領域に伝達され、異なる行動出力に対応して特異的な神経核が活動することが明らかとなった。本研究成果は、匂い情報処理の神経回路メカニズムの解明とともに、感覚情報処理の基本原理の理解にも貢献することが期待される。
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