研究課題/領域番号 |
16K07028
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
白崎 竜一 大阪大学, 生命機能研究科, 准教授 (40423149)
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研究協力者 |
金山 武司
乙部 亮介
小野 勝彦
竹林 浩秀
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 神経回路形成 / 軸索ガイダンス / 標的認識 / 交連ニューロン / 運動ニューロン / 軸索側枝 / 脊髄 / マウス / 子宮内電気穿孔法 / 運動ニューロン欠損マウス / 神経回路網形成 / 神経細胞クラス特異的遺伝子発現系 / 樹状突起発達 / 神経科学 / 発生・分化 |
研究成果の概要 |
脊髄のdI1型交連ニューロン軸索による脊髄運動ニューロンの認識は、正中交差後の軸索先端の主成長円錐によってではなく軸索側枝からの終末分枝によってなされ、運動ニューロン樹状突起の細胞体近位部においてシナプスが形成されることが示された。また、dI1型交連ニューロンの軸索側枝による終末分枝形成は体幹筋を支配する運動ニューロン(MMC運動ニューロン)に特異的であることが示された。さらに、運動ニューロンを特異的に欠損している遺伝子改変マウスの解析から、MMC運動ニューロンに特異的に発現している短距離作動性分子がdI1型交連ニューロンの軸索側枝から生じる終末分枝の形成に関与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの研究から、脊髄dI1型交連ニューロンの軸索は解剖学的に脊髄小脳路を構成し小脳虫部に投射していることが知られていたが、脊髄運動ニューロンとの関わりは不明であった。本研究により、脊髄の体幹筋を支配する運動ニューロンもdI1型交連ニューロン軸索の標的細胞であることが示され、dI1型交連ニューロンが小脳虫部と体幹筋を支配する運動ニューロンを回路として結びつける役割を担っていることが明らかとなった。一方で脊髄小脳変性症においては、脊髄小脳路系にも病変が認められる型があることから、本研究の結果はdI1型交連ニューロンの障害でも脊髄小脳変性症に特徴的な運動失調が引き起こされる可能性を示唆する。
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