研究課題
基盤研究(C)
ヒト脳の磁気共鳴画像法(MRI)では脳座標へ脳領域名が対応した標準脳が存在する。しかしマウス脳には実用的なものが存在しない。関心領域(ROI)の設定が恣意的で、他の研究者のROIを再現できない。Allen研究所がマウス脳の3次元再構成データを2015年に公開した。本研究はこれをMRI解析で利用可能とすることを目的とした。その結果、柔軟なマウス標準脳を構築できた。研究目的に応じて脳領域総数を変更できる。アレン研究所が提供する遺伝子発現や神経投射データを利用して、新たなROIを構築できる。研究者間の共有が容易である。
MRIを用いた脳研究では標準脳の整備が重要である。被験者ごとに異なる形態を示す脳の活動を比較するために用いるからである。ヒト脳ではこれが整備されているが、マウス脳では存在しなかった。本研究は脳部位数を柔軟に変更できるマウス標準脳の作成方法を構築した。研究目的ごとに最適な脳部位数を備えるマウス標準脳が利用可能となった。
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