研究課題
基盤研究(C)
DAP12はミクログリアの細胞膜上に発現する膜タンパクであり、特定のリガンド認識受容体のシグナル伝達鎖として機能すると考えられている。知覚神経損傷によるアロディニアモデルを用いてDAP12の機能を解析した結果、DAP12がリガンド認識鎖TREM2と複合体を形成した場合にはミクログリアの炎症性作用を促進するのに対し、リガンド認識鎖Siglec-Hと複合体を形成した場合には炎症性作用を抑制することを見出した。さらに、DAP12のリガンド認識鎖Siglec-Hは、脳内マクロファージや浸潤性単球には発現しない非常に特異性の高いミクログリアマーカーであることを明らかにした。
シグナル伝達鎖DAP12は、異なるリガンド認識鎖(TREM2またはSiglec-H)と複合体を形成することにより、ミクログリアの活性化を正/負両方に制御することを見出した。DAP12を介するシグナルの適切な制御により、神経損傷後のミクログリアの性質を神経保護的に転換できる可能性が期待される。また、本研究により示したSiglec-Hの発現特異性は、今後のミクログリア研究において有益な情報になると考えられる。
すべて 2019 2018 2017 2016 その他
すべて 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 3件、 査読あり 12件、 オープンアクセス 9件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (18件) (うち国際学会 1件) 備考 (3件)
Journal of Neuroinflammation
巻: 16 号: 1 ページ: 23-33
10.1186/s12974-019-1458-8
Int J Developmental Neuroscience
巻: 印刷中 号: 1 ページ: 18-25
10.1016/j.ijdevneu.2018.09.009
Cell Structure and Function
巻: 43 号: 2 ページ: 141-152
10.1247/csf.18009
130007439439
Frontiers in Cellular Neuroscience
巻: 12:206
10.3389/fncel.2018.00206
Sceintific Reports
巻: 8 号: 1 ページ: 434-434
10.1038/s41598-017-18753-5
巻: 14 号: 1 ページ: 198-198
10.1186/s12974-017-0970-y
Glia
巻: 65 号: 12 ページ: 1927-1943
10.1002/glia.23204
120006375875
巻: 65 号: 5 ページ: 740-755
10.1002/glia.23123
Neuroscience
巻: 印刷中 ページ: 15-23
10.1016/j.neuroscience.2017.03.028
120006331816
Sci Rep
巻: 6 号: 1 ページ: 25317-25317
10.1038/srep25317
巻: 22 号: 1 ページ: 28512-28512
10.1038/srep28512
J Neurosci
巻: 36(43) 号: 43 ページ: 11138-11150
10.1523/jneurosci.1238-16.2016
https://www.med.nagoya-u.ac.jp/anatomy2/konishi.htm
https://www.med.nagoya-u.ac.jp/Anatomy2/