研究課題/領域番号 |
16K07062
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 東京女子医科大学 (2017-2018) 横浜市立大学 (2016) |
研究代表者 |
中村 史雄 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (10262023)
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研究協力者 |
實木 葵
宍倉 まりあ
河嶌 岳
岡田 貴子
五嶋 良郎
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | チロシンホスファターゼ / リン酸化 / PTPδ / Sema3A / Fyn / 樹状突起 / CRMP1 / チロシンリン酸化 / SIRPα / PTPRD / PTP delta / dendrite / SIRP alpha / シグナル伝達 / 神経科学 |
研究成果の概要 |
神経ガイド分子Sema3Aの細胞内情報伝達にチロシンホスファターゼPTPδが関与することを明らかにした。この機構にはPTPδの酵素活性が必要であった。Sema3A-/-や PTPδ-/-のホモ変異、Sema3A-/-; PTPδ-/-二重ヘテロ変異マウスでは大脳皮質錐体細胞樹状突起の発達が不良であった。PTPδ-/-脳ではFynキナーゼのY527が過剰リン酸化されていた。Y527の脱リン酸化はFynを活性化する。Fyn-/-やPTPδ+/-; Fyn+/-マウスも樹状突起の低形成を示すことから、皮質錐体細胞樹状突起発達にはSema3A-PTPδ-Fyn経路が関わると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生後の中枢神経系では神経突起やシナプスが発達・成熟する。この異常が様々な神経疾患や高次機能障害の原因となる。入力側の神経突起である樹状突起は入力情報を統合する。その発達は神経機能に深く関わりを持つ。神経ガイド分子Sema3Aは大脳皮質・錐体細胞の樹状突起を発達させる。このSema3Aの作用を媒介する分子としてチロシンホスファターゼPTPδを同定した。さらにPTPδはチロシンキナーゼFynを介して樹状突起の発達を促進する。自閉症などの神経疾患の原因遺伝子として PTPδが同定されていることから、本研究の成果が神経疾患の新たな治療法や治療薬の開発に役立つと考えられる。
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