研究課題/領域番号 |
16K07066
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
梶村 眞弓 慶應義塾大学, 医学部(日吉), 教授 (10327497)
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研究協力者 |
後藤 信一
森川 隆之
菱木 貴子
久保 亜紀子
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 一酸化炭素 / Heme oxygenase / 質量分析イメージング / Neurovascular coupling / エネルギー代謝 / ペナンブラ / コア / diaschisis / ヘムオキシゲナーゼ / 脳血流 / 質量分析 / 血管拡張因子 / 二酸化炭素 / Neurovascular Coupling / ガスバイオロジー / 脳循環代謝 |
研究成果の概要 |
脳で産生される一酸化炭素(CO)の役割の解明するため、野生型とCO量が半分に減弱したHO-2KOマウスを用い、虚血時に領域特異的に惹起される代謝リモデリングを解析した。HO-2KOマウスのペナンブラでは、乳酸が増加(嫌気的解糖の亢進)したのに対し、野生型マウスでは乳酸の上昇が抑制され、虚血時でも酸化的リン酸化が担保されることが示唆された。さらに毛細血管径は、野生型とHO-2KOマウスの間で差が認められないのに対し、赤血球速度はHO-2KOで顕著に早いこと、つまりCOがないと基底状態で血流量が増加することが示された。COは、基底状態で統合的な抑制因子として働くことの証左となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究対象とした脳循環代謝病態においては、ATP産生を支える基質供給機構の同定など、エネルギー代償機転の分子機構の解明が大きな課題である。ガス分子の作用点を代謝物のin vivo-profilingにより空間的・定量的に解析することにより、これまでのin situの系では捉えにくかったセンサー蛋白とシグナル分子の相互作用を、直接的に構築できる可能性を有する点において本研究は独創的である。研究成果は、脳循環障害や神経疾患の病態を理解し、治療のターゲットを絞りこむための布石となりえ、救急蘇生学などの臨床医学研究への波及効果が期待される。
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