研究課題/領域番号 |
16K07116
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腫瘍生物学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
岩崎 良章 岡山大学, 保健管理センター, 教授 (00314667)
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研究分担者 |
笠井 智成 東京工科大学, 応用生物学部, 准教授 (30530191)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 肝がん / がん幹細胞 / 実験動物モデル / 人工多能性幹細胞 / 肝がん幹細胞 / 動物モデル |
研究成果の概要 |
われわれがこれまで確立した手法を用いて、マウスiPS細胞からヒト肝がん細胞株の上清によりがん幹細胞を誘導した。この細胞を免疫不全マウスに移植することにより腫瘍の形成を認めた。さらに、この腫瘍から作製した初代培養細胞を一連の成長因子により肝細胞系に分化誘導し、肝がん幹細胞様の細胞を作製した。この細胞を免疫不全マウスの肝臓に直接移植することにより形成された腫瘍は、肝がんに特異的なマーカーを示すとともに幹細胞性に関連した因子の発現も認められた。しかし、肝細胞系への分化を示す細胞は腫瘍の一部のみであり、肝がん幹細胞の詳細な解析のために、より効率的な肝がん幹細胞の動物モデルの確立が今後必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
進行肝がんの化学療法や放射線治療に対する治療抵抗性の原因としてのがん幹細胞の存在と、それを標的とした治療法の開発が注目されている。しかし、がん幹細胞をがん組織検体から分離して長期に維持することが難しく、そのため、がん幹細胞の詳しい解析は従来困難であった。本研究では、遺伝子操作を用いることなく、より自然な条件下で肝がん幹細胞モデルを作製することが出来た。さらに、iPS細胞を出発材料とすることから、種々の遺伝的背景を持つ試料の安定供給が可能となった。今後、より効率的な動物モデル作製法の開発により、がん幹細胞の詳細な病態解析及び薬剤耐性機序の解明に基づいた創薬が期待される。
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