研究課題
基盤研究(C)
前立腺癌細胞の細胞膜タンパクとして同定されたSTEAP1は,様々な癌腫で過剰発現し,ROS産生を惹起する可能性が報告されている.本研究では,多発性骨髄腫(MM)におけるSTEAP1およびROSがMMの病態生理に与える影響を解析した.STEAP1高発現群が有意にその予後が不良であった.STEAP1をknock-downすることにより細胞内ROS産生が低下し,migration, invasionおよび骨髄ホーミング能が抑制された.STEAP1抑制によってROS産生が低下する機序としてNRF2の関与が示唆された.本研究から,STEAP1がMM治療の標的分子になり得ることを明らかにした.
当該研究は,解析されていないSTEAP1-ROSがMMの転移・浸潤,ならびに骨髄ホーミングに関与していることを明らかにした.MM細胞のROS産生低下を誘導可能な薬剤としてSTEAP1抑制薬あるいはNRF2賦活剤がMMの治療薬として有用である可能性が示唆された.以上より,新規MM治療薬開発に貢献でき,臨床的意義が高い.さらに,同研究成果はさまざまな癌腫にも応用可能であり,本研究の社会貢献度は大きいと思われる.
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 10件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 3件)
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