研究課題/領域番号 |
16K07181
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腫瘍治療学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
塚本 信夫 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (20407117)
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研究分担者 |
河上 裕 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (50161287)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 腫瘍免疫 / がん免疫治療 / 免疫抑制 / IDO / TDO / AhR / IDO1 / TDO2 / がん微小環境 |
研究成果の概要 |
がん組織は不均一であり多様な免疫抑制機構が存在する。Trp代謝酵素IDOやTDOが産生するKynurenineによりがん細胞内で活性化された芳香族炭化水素受容体AhRが免疫抑制分子を産生誘導することによる新たな免疫抑制機構を明らかにし、その免疫抑制に関わる分子を幾つか同定した。また、ヒトがん細胞でIDOリン酸化部位の一つをリン酸化するキナーゼを同定し、このキナーゼに対する阻害剤による抗腫瘍効果の増強を示した。IDO1のタンパク質量が著しく減少する変異体を見出し、その分子機構を明らかにした。またIDO1の転写を低下させる薬剤を同定することができた。さらに低酸素環境でのがん微小環境の解析を試みた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、抗CTLA-4抗体や抗PD-1抗体投与、がん抗原特異的T細胞を投与する免疫療法の臨床試験においてがん患者の長期生存につながる明確な治療効果が認められているが、これらが効かない症例では、がん微小環境の免疫抑制病態が大きな原因とされている。特にがん患者のがん組織は非常に不均一であり多様な免疫抑制機構が存在することが免疫抑制の解除を困難にしている。本研究の結果は、がん組織における不均一で多様な免疫抑制機構の分子細胞機構の解明と改善法の開発に重要な手がかりを与えるものであり、免疫療法、さらには標準治療の改善にもつながると期待される。
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