研究課題/領域番号 |
16K07229
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物資源保全学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
山村 英樹 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (70516939)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 放線菌 / 分類学 / 新種保全 / 海洋 / 土壌流出 / 微生物 / 海洋資源 / 生物多様性 / 応用微生物学 |
研究成果の概要 |
近年、亜熱帯~熱帯地域から数多くの新種の放線菌が発見されており、創薬資源としてもこれら地域の探索基盤を構築することが期待されている。しかし、亜熱帯地域の島嶼では赤土の海洋流出が度々確認され、沿岸海域には陸生と海生の両方が混在していると考えられる。本研究は、赤土の海洋流出モデル系において陸生放線菌の大部分が海水中でも生存することを確認した。さらに赤土が高頻度に流出する海域と少ない(無い)海域から放線菌の分離を行った結果、赤土の流出履歴の多い海域で放線菌数の上昇を確認した。リーフ外のサンプルは赤土の流出の影響をほとんど受けないと考えられ、新種と推定される分離株を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
放線菌は土壌など様々な自然環境試料から分離され、抗生物質などの生産菌として重要である。近年は亜熱帯~熱帯の海洋が放線菌の分離源として注目されているが、赤土の流出の影響は考慮されてこなかった。本研究では、赤土が海洋へ流出することで放線菌数および種の多様性が変化することを初めて見出すことができた。得られた分離株の中には新種と推定されたものもあり、一部は寄託することで種の保全を行うことができた。以上の結果は海洋から放線菌を分離する際の指針となりうるものである。また、新種推定株を保存できたことにより、新たな抗生物質などの医薬品を探索するための遺伝資源を確保することができた。
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