研究課題/領域番号 |
16K07239
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物資源保全学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
植松 千代美 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (30232789)
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研究分担者 |
片山 寛則 神戸大学, 農学研究科, 准教授 (50294202)
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研究協力者 |
箱田 直紀
LUONG Van Dung
LE NGUYET Hai Ninh
NGUYEN Thi Lieu
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ツバキ属植物 / ベトナム / 遺伝的多様性 / 集団構造解析 / Camellia / 保全 |
研究成果の概要 |
ツバキ属植物は東アジアから東南アジアに約250種が分布するが、ベトナムでは分布の実態が明らかでなかった。3回の探索により記録・収集した62種598個体のツバキ属植物の内、中南部の25種29集団を13個のSSRマーカーで解析すると、各集団の遺伝的多様性は高かったが、アリルの豊富さに欠け、ホモ化が進んでいると考えられた。AMOVAの結果、集団間に遺伝的分化が生じていた。STRUCTURE解析の結果は従来の分類体系を支持しなかった。しかし花と葉のいくつかの形質と想定祖先集団の間に相関が認められ、これらの形質が種の識別に重要と考えた。自生地の3割は環境破壊のリスクにさらされており保全が急務である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ベトナム全土を網羅した学術調査は今回が初めてで、62種の分布を明らかにし、各集団の構造解析の結果に基づいて、保全が急務であることを示した。分子マーカーを用いた解析結果は従来の分類体系を支持しなかったが、葉と花のいくつかの形質が種の識別マーカーとなる可能性を示した点は、系統関係再考に重要な知見と考える。 ツバキ属植物は主にチャ、ツバキ油、鑑賞用に利用されてきたが、黄花種の薬用利用など、あらたな利用が増えている。ベトナムではチャ以外の種を飲用に供している地域もあった。今後に利用可能な遺伝資源として、早急な保全により絶滅を回避し、系統関係を明らかにすることが重要である。
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