研究課題/領域番号 |
16K07256
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
藤本 充章 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (80359900)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | HSF1 / PARP1 / PARP13 / 転写 / DNA修復 / DNA damage |
研究成果の概要 |
熱ショック転写因子1(HSF1)は足場タンパク質PARP13を介してPARP1と相互作用することが分かった。HSF1-PARP13-PARP1複合体形成の阻害は、DNA損傷ストレス後のPARP1のDNA損傷部位への再分布およびDNA修復の低下を引き起こした。さらに、この複合体は細胞をDNA損傷ストレスから保護するために必要であった。PARP阻害剤に感受性であるBRCA1欠損乳腺腫瘍細胞は複合体形成の阻害により細胞増殖とマウスでの腫瘍形成が抑制された。よって、HSF1はがん細胞のゲノムDNAの安定性に関与し、HSF1-PARP複合体の阻害がBRCA1欠損乳腺腫瘍形成の抑制に働くことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で、HSF1-PARP13-PARP1複合体がDNAの安定性に関与することを明らかにした。DNAが不安定化するとDNA異常が起こり、この異常が蓄積するとがんが発症する。BRCA1遺伝子の変異で起こる乳がんはDNA修復機構に強く依存することが知られている。マウスを用いた実験から、この複合体の形成阻害がBRCA1変異乳がん細胞の腫瘍形成を顕著に抑制することを明らかにした。よって、HSF1-PARP13-PARP1複合体の解析から、乳がんなどの治療薬の開発に結びつく可能性がある。
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