研究課題
基盤研究(C)
狂牛病やクロイツフェルト・ヤコブ病は、プリオンタンパク質の正常型から異常型への構造変換が原因と考えられている。我々は過去にプリオンタンパク質の構造変換を抑制する能力(抗プリオン活性)を有するRNAアプタマーとプリオンタンパク質の結合様式を決定している。この結合様式を基に新規アプタマーを設計し、設計したアプタマーの抗プリオン活性を調べたところ、R12よりも遥かに活性の高いアプタマーであることがわかった。さらにこのアプタマーの立体構造を核磁気共鳴法によって解析し、高い抗プリオン活性を示すメカニズムを解明した。
プリオン病は重篤な神経変性疾患であるが、根治できる治療法がなく、効果的な治療薬の開発が望まれている。今回我々が開発したアプタマーは、ある種の抗体などを除き、これまでの抗プリオン物質の中で最も高い効率でプリオンタンパク質の異常化を抑制する。よって治療薬への応用が期待されるため、社会的意義がある。核酸、特に四重鎖構造を有する核酸は一塩基を置換・付加しただけで大きくそのトポロジーが変わることがあり、その原理は不明である。本研究では新規アプタマーを設計し、その立体構造が意図した通りであるかを確認し、さらに活性を大きく向上させることに成功したため、学術的にも意義がある。
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