研究課題/領域番号 |
16K07272
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
小森 博文 香川大学, 教育学部, 准教授 (30382261)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ヒスタミン / 脱炭酸酵素 / 酵素 |
研究成果の概要 |
新規の基質類似阻害剤と酵素の複合体のX線回折データ処理を進め、結晶構造を決定した。これまでに解析されているヒスチジンメチルエステルと活性部位の比較検討を行い、構造の違いを確認した。その結果、基質認識機構と触媒ループ上に存在するチロシン(Y334)の重要性が明らかとなった。この重要なチロシン残基をフェニルアラニンに置換したY334F変異体について、野生型と同様に結晶化を行い、基質ヒスチジンをソーキングすることによって、脱炭酸反応の進んでいない反応中間体の構造を解析することに成功した。また、他のビタミンB6酵素と比較することによって、共通の役割をしていることも示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒスタミンは多様な生理作用を有し、花粉症や皮膚炎といったアレルギー性疾患において重要な役割を担う生理活性物質である。ヒスタミンは、必須アミノ酸であるヒスチジンから一段階の脱炭酸反応で合成されるが、薬理上の重要な標的となるにもかかわらず、ヒスタミン合成に関する医薬は開発途上にあり、体内でヒスタミンを合成する唯一の酵素である分子の機能解明は進んでいない。本研究によって明らかにした阻害剤と酵素の複合体の構造と反応機構の解明などの重要な構造化学的基礎データを蓄積すれば、医薬品の開発だけではなく、生体内におけるヒスタミンの動態を明らかにするための基礎研究にも貢献できると考えられる。
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