研究課題/領域番号 |
16K07290
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
二井 勇人 東北大学, 農学研究科, 准教授 (90447459)
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研究協力者 |
新谷 尚弘
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 酵素 / 脳神経疾患 / 神経科学 / 応用微生物 / バイオテクノロジー / 膜内切断プロテアーゼ / 認知症 / 酵母 / 脳・神経 |
研究成果の概要 |
本研究では、認知症の原因となるアミロイドβ(Aβ)ペプチドを産生するヒトγセクレターゼ複合体を酵母に再構成し、γセクレターゼの触媒サブユニット、プレセニリン1(PS1)と調節サブユニットAph1aLから、プロテアーゼ活性を上昇させる活性化変異を同定した。酵母と哺乳類細胞を使った生化学的解析の結果、変異はγセクレターゼによる段階的な切断活性(切断とトリミング)を上昇させ、特にトリミングの上昇により認知症発症に関わる長鎖Aβ42を減少させること、活性化に伴い各サブユニットのコンホメーションが変化することを明らかにした。高毒性Aβ42の生成を減少させる認知症治療薬開発において重要な知見となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膜内切断プロテアーゼは、疎水的な膜内で加水分解を行う特殊なタンパク分解酵素で、どのようにして反応を遂行するのか、そのメカニズムが分かっていない。γセクレターゼ複合体は、アルツハイマー病の原因となる脳内アミロイドを作り出す、認知症治療において重要なターゲット分子です。本研究では、モデル生物である出芽酵母を使った独創的な解析手法をとり入れ、γセクレターゼ複合体とそのモデルとなる単量体膜内切断プロテアーゼによる分解機構を解析しました。私達の研究成果は、膜内タンパク分解機構を解明する重要な知見であり、γセクレターゼ複合体の活性調節機構を解明することにより認知症治療薬の開発への戦略を提案します。
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