研究課題/領域番号 |
16K07310
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
竹本 千重 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 副チームリーダー (40306527)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | リボヌクレアーゼ / リボソーム / X線結晶構造解析 / 酵素反応メカニズム / RNA / 分子動力学 / 高度好熱菌 / 切断反応機構 / 反応メカニズム / バクテリアトキシン / 構造解析 / 触媒機構 / mRNA / 構造機能相関 |
研究成果の概要 |
バクテリアトキシンRelEは、アミノ酸飢餓に応答してリボソーム中でmRNAを切断することによってタンパク質合成を阻害する役割を担うRNA切断酵素です。RelEには既報のRNA切断反応に典型的なアミノ酸がないため、その反応機構には未解明な点が残されていました。本研究ではRelEとリボソー ム・mRNA複合体の切断直前と直後の構造を決定し、反応機構の解明を試みました。切断直前の構造中のmRNAの切断部位を実際の基質であるリボヌクレオチドに置換し、エネルギー最小化計算を行って切断前のモデル構造を得ました。変異体の活性とモデル構造を検討し、既報の一般酸塩基触媒機構を修正する反応機構を提案しました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、構造生物学的手法によって、リボヌクレアーゼによるRNAの切断反応機構の解明という生化学の古典的な問題に挑戦しました。X線結晶構造解析によって決定した切断前の構造を元に、切断直前のmRNAを認識しているモデルを作成しました。これを切断反応後の実構造と比較すると、大きな構造変化はmRNAの切断部位に集中しており、切断反応はリボソームという巨大分子の中で局所的に起こっていることが分かりました。 今後、ここで得られたモデルを初期構造としてシミュレーションを行うことも可能となり、生命活動の全容を分子反応の集積として解明する上で欠かせない計算科学との連携に大きく貢献すると考えられます。
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