研究課題/領域番号 |
16K07311
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
|
研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
鴫 直樹 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (20392623)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | tRNA / 硫黄 / 鉄硫黄クラスター / 酵素 / タンパク質 / 酸素 / タンパク質合成 / RNA / 補酵素 / タンパク質合成系 |
研究成果の概要 |
tRNAはタンパク質合成においてコドンとアミノ酸を結び付ける要であり、転写後に化学修飾を受け機能する。tRNAの硫黄修飾塩基 (2-チオウリジン) はコドン認識や構造安定化に必須である。これらの硫黄修飾塩基の生合成機構の解明を行った。 好熱菌tRNAのs2T54硫黄修飾塩基の生合成に関与する、新規ペアスルフィド結合タンパク質TtuDを同定し、反応性の高い硫黄原子を硫黄化酵素に確実に伝達する機構を明らかにした。またRNA硫黄化酵素TtuAや新規酵素について、無酸素下で分光学・生化学・立体構造解析等を行い (共同研究)、酸素感受性の鉄硫黄クラスターが関与するRNAの新規硫黄転移機構を解明した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、複数のtRNA硫黄転移酵素において、酸素感受性補酵素が硫黄転移反応に必要であることを明らかにした。このしくみは先に明らかにした、酸素感受性補酵素を必要としない生合成系に加え、2-チオウリジン合成のもう一つのプロトタイプであることがわかった。これらの解析から硫黄化合物の生合成に共通する分子基盤を明らかにしその生物学的意義についての理解を深め、また硫黄転移酵素の進化に新知見を与えた。さらにこれらの成果は、抗菌剤や遺伝病等の治療法の開発への重要な指針を提供するものである。
|