研究課題/領域番号 |
16K07317
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
村上 緑 名古屋大学, 理学研究科, 講師 (20324387)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 光生物 / ロドプシン / X線結晶構造解析 / GPCR / 双安定性光活性化 / 結晶構造解析 / シリアルフェムト秒結晶構造解析 / ロドぷシン / 光受容 |
研究成果の概要 |
イカロドプシンのメタ状態は1か月以上にわたりpH依存的可逆的な吸光変化を維持することから、その活性化構造を保持していることが示唆された。この試料を用いて結晶化を行い、酸性型メタ状態が100%形成される条件下で新規に六方晶を得ることができた。この結晶を用いて構造解析を行い、3.7A 分解能で構造を決定した。 酸性型メタ状態の全体構造は、暗順応状態の構造とほぼ同じ、ヘリックスが閉じた構造であった。活性部位では、全トランス型レチナールがβイオノン環を約60°回転させ、リング平面をポリエン鎖平面と平行に向けていた。その構造変化によって、周囲の残基の芳香族環が押され活性部位内の空隙がやや広がっていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光活性型が閉じたヘリックス構造をもつことが明らかとなり、βイオノン環の動きを制御することが循環型の光活性化に必要であることが示唆された。近年発展している光遺伝学のツールとしては、循環型の光活性をもつ微生物型のロドプシンが利用されているが、この結果を生かしてヒトなど高等動物に適したツールとして高等生物のロドプシンを適用することが可能となると考えられる。
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