研究課題/領域番号 |
16K07320
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山口 知宏 京都大学, 薬学研究科, 助教 (80346791)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ABCトランスポーター / P糖タンパク質 / 立体構造解析 / 変異体解析 / 膜タンパク質 / 立体構造解 / 基質相互作用 |
研究成果の概要 |
ABC輸送体は内向型―外向型間の構造変化によって基質を輸送する。申請者は、P糖タンパク質ホモログCmABCBを用いて、これら二状態での高分解能結晶構造解析を達成したことから、構造変化と基質輸送との関係に迫ることが可能になった。本研究によって、CmABCBの構造変化途中の結晶構造を決定し、内向型および外向型との比較から基質との相互作用が変化する傾向を観測した。ATP依存的に基質相互作用は減少することが示唆され、その減少に寄与する残基のアミノ酸変異は輸送活性を低下させた。P糖タンパク質は、構造変化で基質結合部位がある空洞を収縮させることで基質との相互作用を弱め細胞外に排出することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果からは、P糖タンパク質が多様な基質を排出することができる理由が、基質結合部位がある空洞を収縮して基質との相互作用を弱めて細胞外に運ぶことによることが示唆された。特定の相互作用が寄与しないこの輸送メカニズムからは、ヒトABCB1の構造変化に作用することが排出されにくい薬剤の創製に対して新しい視点を与えると期待される。
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