研究課題/領域番号 |
16K07327
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 大阪大学 (2017-2019) 中央大学 (2016) |
研究代表者 |
今井 洋 大阪大学, 理学研究科, 助教 (60391869)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 分子モーター / 細胞骨格 / クライオ電子顕微鏡 / ナノマシーン / ダイニン / 微小管 / モータータンパク質 / クライオ子線トモグラフィ / 構造生物学 / ナノバイオ / 生物物理 / 電子顕微鏡 / 脳神経疾患 / 癌 |
研究成果の概要 |
真核生物の細胞内で細胞周辺部から細胞中心方向への細胞骨格である微小管に沿った 細胞内物質の輸送は、主に細胞質ダイニンというタンパク質が担っている。この細胞質ダイニンは、微小管に沿ってあたかもヒトが二足歩行をするかのように、2量体として歩行運動を行い、その尾部に細胞内物質を結合して輸送を行うと考えられている。しかし、この歩行運動中の細胞質ダイニンの構造はよくわかっていない。 そこで、細胞質ダイニンの構造と機能を理解する目的で、クライオ電子顕微鏡を用いて、微小管上で細胞質ダイニンが歩行するときの構造を撮影し、新しい知見を得た。また、微小管から解離した細胞質ダイニンの構造も解析し、新規の構造を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに報告されている多くの先行研究では、ヌクレオチドを、例えばADPなど1つに固定して、構造解析をしていた。本研究では、生理学的に最も意義のあるATPの加水分解サイクルが回っている状態で、微小管上を歩行している細胞質ダイニンの構造を、クライオ電子顕微鏡を用いて調べた点で、生理学的に重要な研究である。また、微小管から解離した細胞質ダイニンの構造も解析し、新たな知見を得た。細胞質ダイニンの機能にわずかにでも障害が生じると、神経変性疾患や脳の発達障害などの疾病が生じることが示唆されている。そのため、本研究で得られた知見は、これらの疾病の発症の分子メカニズムを理解する上で役立つと考えられる。
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