研究課題/領域番号 |
16K07331
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
神谷 成敏 兵庫県立大学, シミュレーション学研究科, 特任教授 (80420462)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 自由エネルギー / 分子動力学シミュレーション / 構造予測 / 生物物理 |
研究成果の概要 |
タンパク質と薬剤の結合構造や親和性を高精度で予測する方法を開発した。本法は、高い構造探索能力を有するマルチカノニカル分子動力学シミュレーションによる複合体構造探索と、アンブレラサンプリングによる親和性予測から成る。本法をノイラミニダーゼとタミフル、βセクレターゼとその中分子阻害薬、抗体薬ソラネズマブとアミロイドβペプチドの系に適用し、方法論の妥当性を評価した。全ての系において、マルチカノニカルMDによる構造予測は成功し、また、予測構造から出発して結合/解離経路を求めることができた。この経路上でアンブレラサンプリングを行ったところ、得られた結合自由エネルギーは実験値を良好に再現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
創薬の現場で用いられてきたタンパク質と薬剤の複合体構造や親和性の予測法は、その精度に問題である。本申請で開発した方法は、最先端のシミュレーション技術を適用し、タンパク質と薬剤の結合構造や親和性を高精度で予測可能である。本研究の対象は、インフルエンザウイルスの酵素ノイラミニダーゼとタミフル、アルツハイマー型認知症の原因として考えられているアミロイドβペプチドの生成に関わる酵素βセクレターゼとその中分子阻害剤、アミロイドβペプチドと高い親和性を持つ抗体薬ソラネズマブとアミロイドβペプチドであり、本法が感染症や認知症関連の薬剤の開発に役立つものと期待される。
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