研究課題
基盤研究(C)
飢餓条件下に置いた野生型ショウジョウバエとdG9a欠失変異体のRNA-seq解析とメタボローム解析により、オートファジーに関連する代謝経路と関連遺伝子の発現異常がdG9a遺伝子の欠失により誘導されることを見出した。またdG9a欠失変異体の脂肪体ではオートファジー活性が低下し、オートファジーによるエネルギーリサイクルの低下が生存率低下に寄与することがわかった。またdG9a欠失変異体では、飢餓後活動量が増加し、エネルギー低下を促進する。これらの発見は、飢餓ストレスに応答して作動する新しいエピジェネティック制御の仕組みとして重要である。
2007年にショウジョウバエG9a突然変異系統ホモ接合体が致死にならないと言う予想外の結果が報告されてから、多くの研究者がdG9aの研究から撤退してしまった。これは生存に必須でない遺伝子は生物に取って重要では無いので、dG9aの研究を続けても大きな成果は得られないであろうと言う推測に基づくものであった。しかしながら本研究により、dG9aが飢餓ストレス下でオートファジーの誘導に関与し、また活動量の抑制にも関与することが明らかになった。このようにdG9aが中心的な役割を果たしている、飢餓ストレスに応答する新しいエピジェネティク制御の仕組みが明らかになったことは大きな学術的意義を持つ。
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