研究課題/領域番号 |
16K07373
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
岩尾 康宏 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (10144916)
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研究分担者 |
上野 秀一 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (80363092)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 受精 / 精子 / 卵賦活 / 多精拒否 / 両生類 / 核移動 / 核退化 / 膜接着 / 膜融合 / 発生・分化 / 共焦点顕微鏡 / 細胞・組織 |
研究成果の概要 |
受精は有性生殖に必須で、その成立には卵と精子の特異的な融合が必要である。本研究では、脊椎動物における雌雄の核による2倍体ゲノムでの単精発生を保証する分子機構のしくみについて両生類を中心に解明した。単精受精のカエルにおける精子と卵の膜融合と卵賦活を制御している電位感受性の分子と考えられているMMP-2 (HPX)を欠失した変異個体の作成に成功し、多精が起こることを明らかにした。また、イモリ生理的多精卵での遅い細胞内多精拒否において、雌雄前核の結合には微小管モータータンパク質が必要であることを明らかにし、余分な付属精子核の選択的な分解機構ではオートファジーやユビキチン分解経路が関わると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、脊椎動物の受精において卵が1つの精子のみを受け入れるしくみ:多精拒否の機構を明らにすることができた。これらの知見は、受精のしくみが大きく異なる無羊膜類(両生類)から羊膜類(爬虫類)への進化に重要な生殖機構の解明にも役立つ。さらに多精拒否の分子機構に関する詳細な知見は、多数の精子が必要とされる哺乳類の人工授精下で、多精を防止してより有効な受精をおこなう技術への基礎研究としても期待される。
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