研究課題/領域番号 |
16K07384
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
日下部 りえ 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 研究員 (70373298)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ヤツメウナギ / 形態進化 / 骨格筋 / 中胚葉 / 心臓 / 発生・分化 / 円口類 / 軟骨魚類 |
研究成果の概要 |
頭部と体幹部の境界領域では、複数の中胚葉系列(頭部中胚葉、側板中胚葉、体節)が互いに入り組み、首、肩、前肢、心臓など、脊椎動物特有の構造が現れる。本研究では、このような中胚葉領域パターニングの進化的背景を探る目的で、頭部中胚葉の一部である第二心臓予定領域(SHF)に注目し、その分子的な特徴を、祖先的な形質を残す動物種(ヤツメウナギ 、サメ)で解明することを目指した。遺伝子の発現パターンの解析および機能解析により、頭部/体幹部境界領域に生じる上記の筋組織およびそのほかの中胚葉性組織が、神経堤細胞などに由来する骨格や結合組織と連携し「神経-筋-骨格」という緻密な連携を作り出す過程の一部を解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで骨格筋や心筋は発生のごく初期に、独立した中胚葉領域に確立されるものと考えられ、それぞれの筋分化を制御する遺伝子が調べられてきた。本研究は頭部と体幹部の境界領域という、複数の細胞系列が入り混じる身体的な部位に焦点をあて、中胚葉だけでなく神経堤細胞などの移動性細胞も視野に入れた。この身体領域は脊椎動物に特徴的であり、系統ごとに多様な形態と機能を獲得している。本研究は最初期に分岐した動物群に、SHFの存在と分布様式を見出す試みである。また祖先的・単純な形質を残す動物から、細胞移動や分化を制御する遺伝子を見出し、系統間の比較を行うことで様々な器官の起源と多様化機構の解明につながると期待される。
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