研究課題
基盤研究(C)
リン脂質ホスファチジルエタノールアミン(PE)は植物のミトコンドリアやペルオキシソームの膜を構成するリン脂質で、その生合成の低下は、ミトコンドリアやペルオキシソームのはたらきに大きく影響すると予想される。実際、PE生合成活性が野生型の1/4に低下したpect1-4変異株では、短日条件や低温での成長が著しく阻害される。また、花成時期が早まる。本研究では、pect1-4変異株の示す多面的変異表現型の発現が、呼吸活性低下によるストレス経路と、呼吸活性に依存しない非ストレス経路によって支配されることをあきらかにした。
ホスファチジルエタノールアミン(PE)はミトコンドリアなどの細胞内小器官の膜を構成するリン脂質であるが、その生合成を完全に阻害すると、細胞が生存できず、さらなる研究を阻んでいた。われわれは、PE生合成活性が野生型の1/4まで低下したpect1-4変異株を用いることにより、ミトコンドリアの機能低下によってもたらされる変異は、呼吸に依存したストレス経路と、呼吸に依存しない非ストレス経路によって引き起こされることをあきらかにした。
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Proc Natl. Acad. Sci. USA
巻: 115 号: 36 ページ: 9038-9043
10.1073/pnas.1810458115