研究課題/領域番号 |
16K07403
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物分子・生理科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
本瀬 宏康 岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (70342863)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 成長極性 / NIMA関連キナーゼ / 微小管 / 植物細胞の伸長 / 器官形成 / メカニカルフィードバック / 進化的保存性 / 植物細胞 / 伸長極性 / チューブリン / シロイヌナズナ / ゼニゴケ / キナーゼ / 極性成長 / 先端成長 / 細胞極性 / リン酸化 / 細胞伸長 |
研究成果の概要 |
本研究では、NIMA関連キナーゼ(NEK)に着目し、微小管を介した植物細胞の伸長極性制御機構を明らかにした。シロイヌナズナNEK6は微小管の退縮末端に局在し、チューブリンの5つのアミノ酸をリン酸化して変形した微小管を脱重合する(Takataniら2017 Sci. Rep.)。また、NEK6は微小管の張力応答を抑制し、局所的な形のゆがみの増幅を抑制して、成長を安定化する(Takataniら2020 Curr. Biol.)。ゼニゴケMpNEK1は仮根先端の微小管に局在してその再編成を引き起こし、仮根細胞の成長方向を安定化する(Otaniら2018 Development)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、これまで不明であったNEKによる成長極性制御機構が明らかになった。NEKは変形した微小管や張力に応答した微小管を選択的に除去し、植物の成長方向を安定化する。この機構は細胞レベルだけでなく、植物の器官成長や姿勢制御においても重要であるという独創的な発見につながった。NEK6が欠損すると、微小管が張力方向に配向して固定化され、局所的な形の歪みが増幅される。本研究で見出された機構を利用することで、植物の成長を制御する新規な技術を開発することができる。また、メタボや加齢による体の変形の抑制、ロボットや人工衛星の姿勢制御、建造物の力学などについて、新たな方法を提供する。
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