研究課題/領域番号 |
16K07424
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態・構造
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吉国 通庸 九州大学, 農学研究院, 教授 (50210662)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 棘皮動物 / 排卵 / 卵成熟 / 生殖 / 生理活性物質 / ナマコ / 排卵誘発因子 / 比較内分泌 |
研究成果の概要 |
ナマコ類の生殖腺を刺激して排卵・排精を誘起した時の培養液中に、卵成熟(減数分裂の再開を指標)の有無に関わらず排卵を誘起する卵巣由来の排卵誘起因子が存在することを明らかにした。この排卵誘起因子は限外ろ過、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、逆相HPLCを用いた部分精製により、低分子性のイオン性化合物であることが判明したが、化学構造の特定には至っていない。また、セリンプロテアーゼ阻害剤であるを1mM濃度で作用させると、卵成熟の有無に関わらず排卵を誘起できることを見出した。卵巣組織から分泌される排卵誘起因子とAEBSFが同じ部位に作用しているかについては不明である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
排卵現象は、卵巣内の卵が卵成熟誘起ホルモンの作用で減数分裂を再開し、受精可能となった卵が濾胞組織から放出されることである。減数分裂を再開しない卵(未成熟卵)は排卵されないことから、排卵後に精子と出会う卵は全て受精可能であることを保証する機構と言える。しかし、排卵を始動させる仕組みについては何も判っていない。本課題で、卵の減数分裂の再開の有無に関わらず、排卵機構のみを刺激する活性因子が卵巣組織中に存在することを明らかにした。その化学的実体が判れば、その作用機構の解析を手掛かりに排卵現象の制御機構を明らかにすることが可能となり、排卵異常等の病態の解明が可能となる。
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