研究課題/領域番号 |
16K07425
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態・構造
|
研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
大瀧 丈二 琉球大学, 理学部, 准教授 (70360211)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | チョウ / 翅組織 / 色模様形成 / リアルタイムイメージング / 蛍光イメージング / 顕微鏡技術 / イメージング / 昆虫形態 / 昆虫発生 |
研究成果の概要 |
本研究はチョウの翅が蛹の中で形成されていく過程を細胞レベルおよび細胞内小器官(オルガネラ)レベルでリアルタイムに観察することで、翅に表現される色模様の形成や翅の形状の形成のメカニズムを明らかにするものである。蛹の翅組織の細胞の核、ミトコンドリア、膜構造などを蛍光染色し、共焦点顕微鏡を用いてリアルタイムで変化を観察できる実験系を、小型のチョウであるヤマトシジミを対象として確立した。これによって、翅組織の動態の詳細が明らかとなった。さらに、チョウの翅の色模様形成は翅組織の物理的な損傷や歪みに依存するだけでなく、翅組織の接触表面(細胞外マトリクス)の物理化学的性質にも依存することがわかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
チョウの翅形成および色模様形成のメカニズムの解明に一石を投じることができた。そのメカニズムはチョウに限らず、生物の発生全般に適用されうるものであろう。チョウの場合、色模様形成のシグナルは、翅細胞の特定の位置に存在する形成体(オーガナイザー)と呼ばれる小さな特殊な細胞群から発せられると考えられている。形成体からシグナルが発せられるという考え方は100年ほど前に提案され、発生生物学の最も重要な概念の一つであり、現代生物学全体においても重要なパラダイムとなっているが、その実態は未解明のままである。本研究によってその一部が解明され、今後のさらなる発展のための基盤を形成することができた。
|