研究課題/領域番号 |
16K07462
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
進化生物学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
古丸 明 三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (10293804)
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研究分担者 |
遊佐 陽一 奈良女子大学, 自然科学系, 教授 (60355641)
河村 功一 三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (80372035)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 雄性発生 / 自家受精 / 卵胎生 / タイワンシジミ / 雌雄同体 / 雄性異体 / androdioecy / 二枚貝 / 卵寄生 / 進化 / 遺伝学 / 繁殖 |
研究成果の概要 |
雄と雌雄同体間には成長差は無いが,生残率は雄が高かった。同体の生産する精子, 雄の精子量を推定した結果, 雄精子量は同体の10倍以上であった。雄は大型になり, より大量の精子を形成していた。鰓で保育中の稚貝の遺伝解析により自家受精率を推定した。この解析結果から,自家受精だけでなく他家受精も高頻度で起きていることが解明された。雄遺伝子も同体の保育個体から検出され,卵乗っ取り仮説も証明できた。雄が維持されるためには 1)高い個体群密度, 2)雌雄同体とオスの同時放精, 3)雄による大量精子生産 4)自家受精率の低い同体集団, の条件下でないと雄の維持は困難と想定される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では親子判別、クローン性の等の遺伝解析、さらにフィールドにおける個体群動態調査を平行して行って、本集団が真のandrodioecyであることを明らかにすることができた。またandrodioecyが成り立つための条件についても 1)個体群密度が高い、2)雌雄同体と同時にオスの放精が起きる、3)自家受精率の低い同体集団、と言う条件下でないと雄が維持されることは困難、ということを明らかにすることができた。動物界で極めて稀な雄と雌雄同体という組み合わせ(雄性異体 androdioecy) が、維持されていることを明らかにすることができ、それが維持される条件について推察を行った。
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